梅津行政書士事務所

2020年

梅津雑感(11月14日)

「願いがもしも叶うなら 今すぐ君のもとへ

 できないことは もう何もない

  すべてかけて抱きしめてみせるよ」

(「One more time, One more chance」詞 山崎将義)

 長引き、終わりの見えないコロナ禍で、予期せぬお別れを経験された方もいらっしゃることと思います。大切なひと、大切なお店、大切な思い出。失うことは、胸がつぶれるように、身を切られるように、辛いものです。

 別れとの向き合いは、人それぞれ。儀式や時の移ろいにより、それぞれが、それぞれの暮らしの中で、何となく区切りをつけていくものなのかもしれません。私も今年、お別れを経験しました。また、今日は大きなお別れから、ちょうど20年目でもあります。

 そんな、人それぞれであるはずのお別れに、国の干渉ともいえる出来事がありました。一部の関係機関等に対し、元総理大臣のお別れ会の当日に半旗を掲揚することを求めたのです。求めに応じたところもあれば、うまく受け流したところもあったようです。

 お別れは、正に個人の内心の問題。絶対不可侵でなければいけません。

日本国憲法 第19条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

梅津雑感(6月14日)

「あの地平線 輝くのは

 どこかに君を かくしているから」

(「君をのせて」詞 宮崎駿) 

 コロナ禍は日本全国的にみれば収束に向かっているように思われ、今はその代償として傷ついた経済を立て直す段階に入ったようです。少しずつ冷静さを取り戻してみると、国の支援策や補償のための事務手続きの問題が明るみになってきました。支援は可及的速やかに給付すべし、という至上命題があったことも分かりますが、火事場泥棒、とは言いすぎでしょうか。大規模な国の事業の事務発注の在り方として、これでよいはずはありません。 非常時においても、しっかりと目を凝らしていなければなりませんね。

梅津雑感(4月17日)

「ずっと探していた理想の自分って

 もうちょっとカッコよかったけれど

 ぼくが歩いてきた日々と道のりを

 ほんとは“ジブン”っていうらしい」

(「Progress」詞 スガシカオ)

 今般のウィルス禍、残念ながら悪い予測のほうに進展し、長期戦となりそうです。外出機会を減らし、人との接触を減らすことは、東京に暮らす身には想像以上に難しいことでした。ただ、思い切って接触機会を8割まで減らさないと、感染拡大を抑えることはできない、との見解も示されています。今一度、感染拡大防止の観点から自分の行動を見直す必要がありそうです。

 この間に、あれこれと取り留めもないことを考えました。特定物品の買占めと転売禁止とは、知事が「自粛」を強く「要請」するとは、知事が緊急事態を宣言することと政府が「緊急事態宣言」を発令することの違いとは、非常時における「地方自治」とは、などなど。特に、政府から緊急事態宣言が出されたあとに、この対象地域に含めることを求める自治体が出たときは、考えてしまいました。国家による私権の制限と地方自治のバランスや如何に。経験のない非常事態とはいえ自ら私権を制約してくれと求めるのか。いや、それが非常事態というものか。いやいや、それでは異常事態ではないか。もはやグルグル頭の体操です。

 知事に要請されなくても、国家に制約されなくても、身の危険を感じて外出を控えている間に、しっかり頭の体操をしようと思っていましたが、外出をしないだけでやるべきことは減らないので、非生産的な頭の体操をする時間は思うように取れません。それよりも運動不足になった分、体の体操のほうが大事ですね。皆さんはいかがでしょうか。

日本国憲法

第92条 地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定める。

第94条 地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。

第11条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

第12条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

第22条1項 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

梅津雑感(3月14日)

「唇よ、熱く君を語れ

 誰よりも輝け 美しく」

(「唇よ、熱く君を語れ」詞 東海林良)

 このたびのウィルス禍、世界各地で様々な影響が生じています。今回は特に人の移動を制限しているため、経済全体も相当に縮小してしまい、先行きへの不安感も大きく、事業継続に深刻な打撃を受ける業種もあれば、思いがけず売上を伸ばす業種もあり、あらためて経済の難しさを感じます。

  事業の見通しについて悪い方への見直しを迫られた際、まず初めにあおりを食らうのは非正規雇用や新規採用です。人件費の調整弁となるのは一定程度仕方ないこととはいえ、一人ひとりにはそれぞれの生活があるのであって、一方的な切り捨ては看過できません。 先日は、大学を卒業しあと数週間で就職というこの時期に、学生の内定を取り消した企業があることが報じられました。これは労働法制上も許されることではありません。こんな扱いは許さないと徹底的に争うか、そんな企業は願い下げと見限るか、若い学生さんにはぜひ歯を食いしばって頑張ってほしいと思います。

 これから就職活動を始める学生さんも、昨年までの売り手市場の雰囲気はガラリと変わってしまったばかりか、企業説明会すら行われない手探りの就職活動となってしまいました。どうか調整弁とされないよう、委縮せずに、堂々と自分の夢や思い描く未来を語ってほしいと強く願います。

 なお、弊事務所の移転にともないウェブサイトも一新しようと試みていたため、しばらく本欄をお休みしていましたが、ウェブサイトのリニューアルはしばらく先になりそうですので、従来のまま再開いたしました。