梅津行政書士事務所

雑感

梅津雑感(7月14日)

「夢みたものは ひとつの幸福

 ねがったものは ひとつの愛」

(「夢みたものは…」より 詞 立原道造)

 

 先日、地下鉄サリン事件等の首謀者らの死刑が執行されました。同日に7名の執行があるのも異例なことです。

 一区切りであるには違いないのですが、言い様のない気分の悪さを感じるのは私だけでしょうか。

 様々な観点で、様々な議論がある事件です。私は今でもまだ死刑制度に反対です。

 

日本国憲法

 第31条 何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

 第36条 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。

刑法

 第11条1項 死刑は、掲示施設内において、絞首して執行する。

刑事訴訟法

 第475条1項 死刑の執行は、法務大臣の命令による。

 同条2項柱書 前項の命令は、判決確定の日から六箇月以内にこれをしなければならない。

 第476条 法務大臣が死刑の執行を命じたときは、五日以内にその執行をしなければならない。

 第477条1項 死刑は、検察官、検察事務官及び刑事施設の長又はその代理者の立会いの上、これを執行しなければならない。

 同条2項 検察官又は刑事施設の丁の許可を受けた者でなければ、刑場に入ることはできない。

 第478条 死刑の執行に立ち会った検察事務官は、執行始末書を作り、検察官及び刑事施設の長又はその代理者とともに、これに署名押印しなければならない。


梅津雑感(6月14日)

「ひとりぼっちになりたくない ここにいてよ

 その言葉言えなくって 心閉ざさないで

 ひとりぼっちにさせないから 大丈夫だよ

 その言葉返せるように 強くなりたい」

(「プレゼント」(Nコン2015課題曲)より 詞 Saori(SEKAINOOWARI))

 

 先日の大学生の胸を突くような記者会見には考えさせられました。

 多くの報道関係者の前で、自分の言葉で胸のうちを語り、反省し謝罪の言葉を述べる。おそらくあのような状況下で話すのは初めてで、さぞ勇気のいったことと想像します。心からの反省と謝罪の気持ちが相手方に伝わることを願います。一方で、当事者とはいえ20歳そこそこの若者を矢面に立たせた歯切れの悪い大人たちの対応には、失望を超えて怒りすら感じました。

 成人年齢を18歳に引き下げる改正民法が成立しました。社会的影響の大きさから施行は4年後となりましたが、それまでに新成人が安心して社会の一員となれるように、できる限りの環境を整えてあげなければいけません。

 経験不足の未熟さに付け込まれることなく安心して社会活動ができるような、紳士で成熟した社会。4年後にはかの大学生も、負傷した大学生も、社会人となっていることでしょう。彼らの姿を胸に刻み、私も大人として恥ずかしくないよう日々過ごそうと思います。

 

日本国憲法

第15条3項 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。

民法(改正前)

第4条 年齢ニ十歳をもって、成年とする。

民法(改正後)

第4条 年齢十八歳をもって、成年とする。

 

 

 

梅津雑感(5月14日)

「あしたは きっとなにかある

 あしたは どっちだ」

(「明日のジョー」より 詞 寺山修司)

 

 スポーツの世界では40代ともなればどうしても自他ともに引き際を意識せざるを得ないようです。現役を続行し「レジェンド」と称されるアスリートがいる一方、「会長付特別補佐」という引退勧告とも取れる打診を受け入れたメジャーリーガーもいます。「チームに帯同し若手選手とともに練習はするが、試合には出ない」という待遇について、現役にこだわったアスリートの胸中は如何ばかりか、と他人事ながら思いました。

 セクハラ、パワハラ、強制わいせつ、アルコール依存等々、連日耳にするこれらのキーワードの当事者は、どうも中高年男性が多いような気がします。

 中年になれば、家庭では可愛い我が子も扱いの難しい年頃となり、夫婦間には距離ができ、しかし経済的な負担は増し、世間に出れば管理職としての責任が重くなり結果ばかり求められ、無理難題を押し付けられ、と息の詰まるような思いをすることが多くなるのかもしれません。

 そうはいっても上記のような行為の言い訳にはなりませんので、何とかうまく気持ちを切り替えたり息抜きをしたりしたいものです。

 幸か不幸か、私は職業柄、性別や年齢の壁や圧迫を意識することはあまりありませんが、自戒を込めて、「自律して頑張れ、中高年!」

 

日本国憲法

第19条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。 

 

梅津雑感(4月14日)

「いちばん大切なことは 特別なことではなく

 ありふれた日々の中で 君を

 今の気持ちのまゝで 見つめていること」

(「たしかなこと」より 詞 小田和正)

 

 熊本地震から今日で2年が経ちました。ニュースで知るかぎり熊本城の修復は着実に進んでいるようです。

 自然災害を避けられないこの国では、被害と向き合いそれを教訓としていかなければなりません。

 課題山積、国会審議を停滞させている場合ではないように思います。

 

日本国憲法

第41条 国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。


 

梅津雑感(3月14日)

「なごり雪も 降るときを知り

 ふざけすぎた 季節のあとで」

(「なごり雪」より 詞 伊勢正三)

 卒業シーズンです。最近は転職などで会社を辞める際にも「卒業します」と言う人が増えている、という記事を目にしました。様々な経験や勉強をさせてもらった職場への感謝と、新たな挑戦の気持ち、旅立ちの決意などを表しているのだそうです。最初に入社した会社を勤め上げる、ということが減りつつあり、転職がより身近なチャレンジと意識されるようになってきたためかもしれません。働くということは生活の糧を得る重要な手段であると同時に、自己実現でもあります。どのような理由による転職であっても、前向きに受け止めたいものです。

 また、こちらも最近よく耳にする「働き方改革」。多様な職種について詳細な検討が続いているようですが、決して「働かせ方改革」とならないよう、議論の内容、行方を注意深く見守りたいと思います。

 

日本国憲法

第22条1項 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

 

梅津雑感(2月14日)

「ああ 時の河を渡る船に

 オールはない 流されてく」

(「Woman“Wの悲劇”より」より 詞 松本隆)

 

 時間が解決する類いのものと、何も解決しない類いのもの、時間が経つとかえって複雑になってしまうものもあります。

 例えば味気ない話ですが、相続に関することは感情の機微に関わるため、一般的に結論に至るまで時間がかかることが多いです。しかし時間をかければ皆が納得の結論に至るか、というと、そうでもないのが厄介で、時間が経つと(さらなる相続の発生などで)当事者が変わる可能性もあり、ますます複雑になってしまい解決が困難になることもあります。先日、そのようなことが起きてしまいました。悔やまれます。

 難しいところですが、何事にも適時というものがあるようです。

 

梅津雑感(1月14日)

「どこまでも行こう

 道はきびしくとも

 口笛を吹きながら

 走っていこう」

 (「どこまでも行こう」より 詞 小林亜星)

 明けましておめでとうございます。

 昨日からの大学入試センター試験にはあいにくの大寒波による大雪や厳しい冷え込みの影響が出ているようです。また先週は、新成人の大切な節目の日を台無しにする前代未聞の事件が起きました。この事件の全容解明にはまだ時間がかかりそうです。今年もどうやら大事な時に限って様々な困難に出合いそうです。

 しかし、室蘭では列車事故に対応していた警察官が巻き込まれた4人の受験生をパトカーで試験会場まで送り届ける、という気の利いた対応がありました。横浜や八王子では急遽ボランティアの方が駆けつけて着付けを手伝ったり、振袖を貸し出してくれた、という心温まる話もありました。

 困難に直面しても、まずは自力を頼み、ときには他者の善意に助けていただき、乗り越えていけるような気がしてきました。

 今年も慌てず騒がず、頑張りましょう。どうぞよろしくお願いいたします。

 「どこまでも行こう 道がなくなっても 新しい道がある この丘の向こうに」

 

梅津雑感(12月14日)

「よー、そこの若いの

 俺の言うことをきいてくれ

「俺を含め、誰の言うことも聞くなよ。」」

(「よー、そこの若いの」より 詞 竹原ピストル)

 

 大学生と話す機会がありました。まだ就職について漠然としたイメージしかなく自身が進みたい分野もよく分からない学生に対し、大学側は「キャリア支援」などとあれこれ世話を焼いているようです。2年生のお嬢さんから「行政書士ってどんなお仕事ですか?」に続いて「そこに勤めるにはどうすればいいですか?」と質問された時は苦笑いでしたが、担当教授と思われる方から「事務所は求人の規模が小さいですからねぇ」と言われたときにはさすがに驚いて聞き返してしまいました。「求人?」「なるんじゃないの?」

 法学部のない大学で法律家の仕事のイメージが持ちにくいのだとしても、それにしてもちょっと…、と思いました。保護者から期待される「高い就職率」を維持するためには「雇われる」ということが大切なのかもしれませんが、雇われることばかり考えていては面白くないと思うのですがねぇ。

 窮屈さを感じた一年もあと数日。今年もお付き合いくださり、ありがとうございました。

 

 

梅津雑感(11月14日)

「たとえば君が 傷ついて
 くじけそうに なった時は
 かならず僕が そばにいて
 ささえてあげるよ その肩を」

(「BELIEVE」より 詞 杉本竜一)

 先日、世田谷区の合唱祭でこの曲を聴きました。児童合唱として人気の高い曲ですが、重い年月を重ねたと思われるシニア世代の男声コーラスは心を打つものでした。

 さて、未来を託す若い世代への投資がにわかに話題になっています。先日の衆院選挙で公約として掲げられた「教育無償化」です。教育は国家百年の計。教育の充実は大変結構なことですが、幼児教育だけでなく高等教育(大学)も、となると、相当な財源が必要となり、また拙速に実現しようとすればかえって不平等や質の低下を招きかねません。
 限りある財源です。借金のツケを回さずに投資することが可能なのか、今こそ「国難突破」の実力を見せていただきたいものです。

日本国憲法
第26条1項 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
第23条   学問の自由は、これを保障する。

梅津雑感(10月14日)

「波を チャプ チャプ チャプ チャプ かきわけて

 雲を スイスイ スイスイ 追いぬいて

 ひょうたん島はどこへ行く

 ぼくらを乗せて どこへいく」

(「ひょっこりひょうたん島」より 詞 井上ひさし/山元護久)

 

 さあ、衆院選挙です。国民に丁寧に説明するはずが、野党の準備不足をつくように臨時国会は冒頭に解散され、野党は散々な状況となり、一か月前には想像もしなかった新党もできました。急ごしらえ感は否めないものの公約も発表され、選挙戦に突入です。野党にはもう少し準備期間が欲しいところでしょうが、仕方ありません。

 それにしても、「仕事人内閣」、「国難突破解散」などとよくも言ったものです。「仕事しない内閣」、「国難を突破しない政治」などあるのかと呆れつつ、より良い選択、よりマシな選択をするしかありません。個人的には、今回のドタバタでいよいよ腹をくくったと思われる数名の候補者を内心で熱く応援しているところです。いずれ大きなうねりに発展することを期待します。

 ある日の火山の噴火によって大海をさまようはめになった「ひょうたん島」は、「あまりあてにならないような人間ばかりで」(NHKエンタープライズウェブサイトより)どこへともなく進み、大冒険をしながら様々な危機をひとつひとつ乗り越えていきます。

 さて、こちらはどうなることやら。来たれ、ドン・ガバチョ!

「だけどぼくらはくじけない 泣くのはいやだ 笑っちゃおう 進め」

 

日本国憲法

第15条1項 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

 2項 すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

 3項 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。

 4項 すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。

第54条1項 衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。